2006年7月21日金曜日

『小学校中学年男子の仲間関係のあり方について_大都市近郊の子どもの学校生活のエスノグラフィー調査より』

第25回(2006年7月21日) 松田洋介 先生(滋賀県立大学人間文化学部講師) 
『小学校中学年男子の仲間関係のあり方について_大都市近郊の子どもの学校生活のエスノグラフィー調査より』
【要旨】報告者は大都市近郊にある小学校中学年の教室に、約1年半、週に一度のペースで訪問し、授業・休み時間・課外活動なども含めて子どもたちの学校生活のあり方を観察した。今回はその調査で得られた知見から、とりわけ男子の仲間関係の特徴に焦点をあてて報告する。その際、以下の2点に関わる事例を紹介する。ひとつはこれまでにも男児の集団形成の核となるといわれてきた、いわゆる「ボス」的な子どもの態度や振る舞いについてである。もうひとつは、一見無秩序的・場当たり的な遊びの中で、彼らが生成し・従う仲間関係の様相についてである。それらの分析を踏まえて、自律的な集団の形成が遅れているといわれている現在の子どもたちの対人関係・社会関係の特徴についての若干の考察を提示する。

0 件のコメント: