第24回 2006年7月7日
藤本麻里子先生(滋賀県立大学)
『マハレの野生チンパンジー調査(2005.5-2006.4)報告』
【要旨】発表者は、2005年5月から2006年4月の1年間、タンザニアのマハレ山塊国立公園に滞在し、野生チンパンジーの観察を行った。この観察期間中に、これまでで初めて観察された野生チンパンジーの行動を2つ紹介する。まず一つは、ツチブタ(英名:Aardvark、学名:Oryteropus afer)の死体をチンパンジーが発見した場面での行動である。自らもアカコロブスなどの哺乳類を捕食するチンパンジーが、ツチブタの比較的新しい死体にどのように反応したかを報告する。次に、2005年12月5日に大きな地震が発生し、翌日から頻繁な余震が観測された。その余震に対してチンパンジーがどのように反応したのかを、あるワカモノメスのユニークな行動を中心に発表したい。この2つの事例の紹介とともに、1年間の調査生活について報告する。
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