2004年10月22日金曜日

『初期音声コミュニケーションと社会的制度:セントラル・カラハリ・サンにおける乳児への呼びかけと"詩"』

第13回 (2004年10月22日) 高田明先生(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科) 『初期音声コミュニケーションと社会的制度:セントラル・カラハリ・サンにおける乳児への呼びかけと"詩"』
【要旨】従来、養育者は乳児向け発話(IDS)によって普遍的に子どもの発達の最近接領域に働きかけるといわれてきた。その一方で、養育者_乳児間相互行為は常に特定の社会文化的文脈で起こることは強調されてこなかった。本研究が対象とするセントラル・カラハリ・サン(グイ/ガナ)では、乳児をあやす場合にしばしばその名前を変形した呼称を用いる。こうした発話には、特殊な発声、その繰り返しや変奏が認められる。これらはその発話をリズミカルにし、養育者はそれにより乳児を対話に関与させようとしている。さらにいくつかの乳児向け発話は、呼称の繰り返しや遊技的な声かけによって特徴づけられるメハノモとの類似性を示す。この発話は呼びかけから詩への移行形態を示す。本研究は、グイ/ガナの初期音声コミュニケーションの特徴のうち少なくともいくつかは従来IDSについていわれてきた特徴と一致しないこと、また初期音声コミュニケーションは当該の社会の制度と深く関わっていることを示唆する。

2004年10月8日金曜日

第11回、12回の記録

第11回 (2004年9月8日) 八木英二(滋賀県立大学人間文化学部教授)
『子どもの身ぶりの研究』

第12回 (2004年10月8日) 細馬宏通(滋賀県立大学人間文化学部講師) 『ジェスチャー研究のこれからを語る』